オーブンの向こう側

大きいだけで僕は幸せを感じる。
丸いだけで心が癒される。

３・１１以降、僕は優しさに満ちたバウムクーヘンを焼こうと思った。

悲しみや、不安、その思い簡単には消えないよね。

でも食品には力がある。

重く沈んだ心を、開放し、和らげる力がある。
みんなが食べた後に微笑んでくれたら、そんな思いからこのバウムは生まれた。

子供の頃食べた、母が作る出来立てのオムレツのような、暖かみのあるバウムメロス。

今、思います。メロスは友人の為では無く、本当は自分の為に走ったのだと。
共有する心は私たちを前に進める。
僕もバウムを作り、走りたいと思う。

あなたに心から喜んでもらう為に。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　シェフ　　折原祥浩

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シェフがブログとダイエットを始めました！
よろしければご覧ください。
お店のHPからアクセスできます
⇒「スヴニール　南千住」で検索　or　http://www.wasanbon-roll.jp/　




　
　ハロー、職人の僕が文章に向かうのは、カバが翼をつけて飛ぶのと同じぐらい難しく
大変なことですが、それでも書こうと思いました。
自分が店をやって13年経ちます。その間様々なことを経験し、学んできました。
今回の本店の新装や二つの支店の立ち上げ等、過去5回の店づくりは、大事な財産でもあり、
過酷な試練でした。何よりも支えてくれた、スタッフとお客様に感謝です。
またターミネーター　マダムは怖すぎてお礼も言えません。失礼、完璧です。

　3：11以来僕の中でも変化が起こり、ブログに至りました。
自分のことのように、相手を思いやるこころ。お菓子屋の基本です。
おいしいケーキをリーズナブルな価格で販売し、気持ちの良いサービスでお答えする。
誰もが居心地良く感じる店舗空間。そこには温かさがあります。
家族のようにお客様と対面販売したい、これがメゾン　スヴニールの原点です。

　ただ物を売るのではなく、自分の子供のように、他のお子様も大事にしたいのです。
時代や経済が厳しい程、僕は静かに燃えます。
子供のいないご夫婦も愛おしく感じます。フリーターの若者や、じっちゃん、ばあちゃん、
缶集めのおじさん。皆、自分の事のように愛おしく感じます。
南千住の良さは、この愛おしさを大事に出来る街だと、僕は考えています。



　だから、タンブランを作りました。
フランスで最初に食べ感動したケーキです。
心が迷った時、僕はタンブランを作ります。基本に帰る為です。
僕のタンブランがみんなのこころを励まし、解放出来たらいいなぁと感じます。

　震災後、自分の夢や希望が外側にあるのではなく、内側にあることを自覚した。
メルセデスも、綺麗な夜の街もいらない。
この閉塞感を突き破るのは、モノではなく。僕には、タンブランを生み出す、
オーブンの向こう側にある。そう思うのです。


タンブラン バー1本　 1,200円
　　　　 　 ワンカット　370円

　ただいま体重85キロ、ダイエット中。次のブログまでマイナス2キロ。

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